パンの老化原因と対策について考えてみた② ポイントはタンパク質とデンプンの吸水!

パン作り

こんにちは、きいなです😊

独学だけど
イースト臭がしない、日にちが経っても美味しいパンを作りたい!
第3回は、パンの老化対策についてです。
こちらは前回の記事の続きとなりますので、そもそも老化とは?という点から確認をされたい方は前回の記事からご参照ください!

副材料を増やす以外の方法を考える

前回の記事では、パン生地の結合水を増やすことで劣化が抑えられ
副材料(砂糖や油脂、卵)の多いリッチパンはしっとりが継続しやすいということについて書きました。
でも、リッチパン以外も作りたいし、リッチパンもより美味しさを長持ちさせたい!

ということで、それ以外の方法でパンの自由水を減らす方法を検討しました🤔
※自由水がわからない方は前回の記事をご参照ください。

小麦の構造

前回は副材料と結合する水を増やすことで自由水を減らすという方法でした。
材料配合以外でとなると、主材料の大変を占める小麦粉へのアプローチが有効そうです。

小麦粉が吸水すれば自由水は減るのでは💡ということで
まずは小麦の構造を知ることでヒントを得ます!

小麦の構造
胚乳:85% 白い粉になる部分。タンパク質とデンプンが大半を占める。
外皮:13% ふすまと呼ばれる硬い殻。繊維質、タンパク質、灰分(カリウム、カルシウム、リン酸、マグネシウムなど)を含む。
胚芽:2%  ビタミンB、ビタミンEが豊富。

パン作りに使っている小麦粉は大半の成分がタンパク質とデンプンだということがわかります。

タンパク質

小麦のタンパク質は、他のイネ科にはない、パン作りに適した特別なものです。
グルテンという言葉を聞いたことがあるかと思います。

イーストや酵母菌が作った炭酸ガスをグルテン膜が覆うことでパンは膨らみます。

グルテンは、小麦に含まれるグリアジンとグルテニンというタンパク質に物理的な力(捏ねる、練る、叩く、引っ張る、折りたたむなど)を加えることで作り出されます。

ということは、タンパク質は吸水に関わりがありそうです💡

デンプン

前回の記事でも出てきたデンプン🤔
加熱により膨潤してα化したデンプン粒が冷却によって生デンプンの組成に近い状態に戻る(β化する)ことでパンがパサつくと。

パンを作る過程でデンプンがどのように変化していくのか知る必要がありそうです。

パン作りの工程では、温度が変わることでデンプンの状態が変化します。
  〜30℃:デンプン粒は生デンプンの状態です。ギシギシ
45〜65℃:吸水し膨潤します。ブヨブヨ
65〜85℃:糊化(α化)します。ドロドロ
85〜97℃:固化します。ふわふわ
 再加熱α化 ⇅ 冷却β化
冷却されると、生デンプンの組成に近くなる。ギシギシ

ギシギシの生デンプンが吸水・膨潤することで
ドロドロに一度溶けて、ふわふわに固まる。
冷却されることで、生デンプンの状態近くに戻ってしまい、再加熱するとまたふわふわに戻る。
ということです。

ということは、α化する前までに十分に吸水させれば、β化した後もパサつきが軽減されそうな気がします💡

タンパク質とデンプンに吸水させよう!

小麦粉の主成分であるタンパク質とデンプン。
これらは両方が小麦粉の吸水に大きく関わることがわかったので、それぞれに吸水させる!
これが重要ポイントに思われます🧐

タンパク質に吸水させる方法を考える

製菓ショップに売っている強力粉・準強力粉にはタンパク質量の記載がされています。
※スーパーに売っているものも成分表を見れば確認できますね!

今まで気にしていませんでしが、製品によってタンパク質量が結構異なることがわかります。

外国産小麦の方が国産小麦よりも吸水性が高い、ということを聞いたことはありませんか?
レシピなどで、″外国産小麦なら水分量を1割ほど増やす″などと記載があるものもあります。
これは一般的に外国産小麦の方が国産小麦よりもタンパク質量が多いことに起因します。

ということは、国産小麦よりもタンパク質量の多い外国産小麦をよく捏ねてパンを作ることで
パサつきにくいパンができるかも
しれません!!

ただ、グルテンが多すぎると固くもなるのでその点は注意が必要そうです。

デンプンに吸水させる方法を考える

次はデンプンに吸水させる方法を考えます。

デンプンにはじっくりと時間をかけて吸水させることが必要そうです。

調べると時間をかけてじっくりとパンを作る製法はいくつか出てきます。
・湯種法
・中種法
・ポーリッシュ法

これから色々と試したいと思います!

ただ、時間をかけて吸水させるためには、その分発酵を緩やかにさせる必要があります。
①イーストの量を減らす
②天然酵母などの発酵力が弱く、ゆっくりと発酵するものを使う

同じストレート工法でも普通のインスタントドライイーストの量を使った時と違うのか
まずは調べてみたいと思っています!

まとめ 今後の検証!

今回は副材料を増やさない方法でパサつきを軽減する方法を考えました!

ポイントは小麦粉の主成分、タンパク質とデンプンに吸水させること。

まずは下記の検証をしてみたいと思います😊
・タンパク質量の多い小麦と少ない小麦での差
・イースト量を減らす、天然酵母にすることでの差

今回は結構難しい話になりましたが、ぜひ次回もお楽しみに!


きいな

きいなです!
1990年(午年)生まれ
子なし 転勤族で引越し多、現在は福岡住みです。
趣味のこと(パン作りや手芸)、日々のことを発信しています!

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